プレスポのフロントダブル化を行いました。

プレスポのフロントダブル化を具体的に検討しています。 – HERMITCRAB

随分前からゆるゆると考えていた小生のプレスポ”若草号”のフロントダブル化をついに行いましたので、小生の作業をご紹介します。

フロントダブル化とは何かというと、サイクルベースあさひのショップブランドクロスバイク「プレシジョンスポーツ(略してプレスポ)」の変速は、デフォルトでフロント3段、リア8段なのですが、フロントを2段にすることです。3段から2段になるということは性能ダウンとお思いの方もいるかもしれませんがさにあらず、小生の用途にあわせた仕様変更なのです。フロントが3段あるということはそれだけワイドなギア比を選択できるというメリットがありますが、インナーギア、すなわち最も小さなギア(=軽いギア)は平地走行では全く使いません。使わないギアがあることで変速調整がシビアになり、ギアの掃除がしにくかったり、重量増などのデメリットもあります。これを解消するために、フロントを2段にしてしまうことが、フロントダブル化なのです。

フロントダブル化にあたって、インナーギアをただ取り外してしまうだけでも良いのですが、チェーンラインの最適化などを考えるといろいろと交換したほうが良いです。具体的には、ロードバイク用のダブルのクランクの採用とそれに適合するBB(ボトムブラケット)への交換、ダブル用のフロントディレーラー(変速機)への交換、フロントのシフターをダブル用に交換、その他、それらに合わせた諸々の調整という作業となります。ついでに、定期的に行っているブレーキのオーバーホールとチェーンの掃除も行います。

いきなりですが、これが作業終了後の若草号です。

こちらが作業前。何が変わったか分かりますか?見た目はほぼ変わらないですね(笑)

では作業を開始します。

まず現在の様子を確認するとともに、記録をとっておきます。

ハンドル周り。左のレバー(画面右)はリアブレーキとフロントシフターですので、これは交換となります。

クランクとフロントディレーラー取り付けバンドの様子。いずれも交換となります。

チェーンリング、クランクなど。デフォルトはこうですね(チェーンガードは外していますが)。

左下の箱に入っているものが、今回の作業用に揃えたパーツや工具など。つど紹介していきます。既存の工具も準備し、ウエスや新聞紙も充分に用意しておきます。ウエスは着古したTシャツやタオルなどを小さく切って作っています。

フロントホイールを外し、tacxの作業台に乗せます。まさに俎上の鯉状態の若草号。

Qファクターを測っておきます。約170mm。

自転車のQファクター – 自転車探検!

コッタレス抜きを使ってクランクを外します。四角テーパーのBBが見えてきました。

BB周りをある程度クリーニングしたら・・・

BB工具でBBを外します。以前作業したときはBB工具をモンキーレンチで回しました。

プレスポのBBをバラしてみた。 – HERMITCRAB

で、今回は新兵器を導入しました!1/2のラチェットレンチです!

大きなサイズのラチェットレンチは以前から欲しいと思っていました。このBB工具もそうですし、あとに出てくる工具にも使いますので、この際ですから買っちゃいましたー!
この工具の特徴は、伸縮するところ。

こんな風に伸びるんですよね。伸ばすことで、より高いトルクを掛けることができるというわけです。重量も1kg近くあり、剛性感もあるのでしっかりと使えそう!デキる工具を目の当たりにすると萌えますね!

BBを外しました。右側は逆ネジですので、時計回りに回すことで外れます。左側は正ネジ。

デフォルトのBBはこんな感じ。昔ながらの四角テーパーのカートリッジBBで、BB軸の長さは110.5mmです。

BBのスレッド(ネジ山)をパーツクリーナーでクリーニングしておきます。本当はタッピングしておきたいところ。サイクルベースあさひさんでもやってくれるのかな??タッピング工具を買っちゃうという手もありますね(笑)

若草号から取り外したチェーンリング、クランク、ペダル、BBの重量は1,655g。

かわりにインストールするものの重量は1,305g。約350gの軽量化になります。

新しいBBはヤフオクで落札したSM-BB4600。シマノの2ピースクランク・ホローテックIIに対応したTiagraクラスのBBです。
スレッドにグリスを塗布してから、手でねじ込めるところまでねじ込んで・・・

このBBに対応した工具を上記のラチェットレンチで締め込み、仕上げはトルクレンチで規定のトルク値で締め込みます。トルクレンチは、クルマのタイヤ交換で使っているものがそのまま使えます。

DM-FC0003-05

こちらにあるシマノの販売店用マニュアルによると、締め付けトルクは35~50Nmとのこと。BBの型番は異なりますが基本的には同様と考えて良いでしょう。

クランクセットはFC-4550。チェーンリングは50-34Tのもので、これもヤフオクで落札しました。若草号のデフォルトのチェーンリングはたぶん48-38-28T(現物をちゃんと見てなく申し訳ないです。ネット情報だとたぶんこのサイズ)ですので、デフォルトから28Tを外したものと比較すると、インナー、アウターともややワイドになったといえますね。

右クランクを取り付けたら、左クランクを取り付けますが・・・ここで問題発生!クランクのシャフト長が短いせいか、左クランクが規定より2mmほど手前までしか入らず、落脱防止爪が入りません!
寄せ集めパーツで組み上げていますので、もとより計算どおりに行くはずはないのですが、パーツチョイスがどこか間違っている可能性があります。

ともあれ、爪は上がったままですがクランクキャップを取り付けてひとまず良しとしました。
ペダルは新品に交換しましたが、ロードバイク”ピネロロ”を買った時にオマケで付いてきたフラットペダルです。ピネロロには最初からビンディングペダルを付けてしまったのでデッドストックとなってしまっていたこのフラットペダルですが、ようやく日の目を見ることになりました。

右クランク、チェーンリングはこんな感じ。シルバーが美しいですね。

クランク交換のために後輪やチェーンを外していますので、この機会にリアディレーラー周りもオーバーホールします。ディレーラーは分解できないので、プーリーを外して内部にパーツクリーナーをぶっかけ、汚れを溶かして吹き飛ばします。

ガイドプーリーとテンションプーリーをクリーニング。プーリーは普段なかなか掃除できないので、潤滑油と塵芥が混じり合ったタール状の汚れがびっしりついています。粘土のようにこびりついていますのでパーツクリーナーでは力不足。まずは細いマイナスドライバーなどで汚れをざっくりとかき出します。この汚れは地面に落としたり服につけたりしないように注意!地面に落とすと靴で踏むことでいろんな所に汚れが広がってしまいますし、布に付いたら絶対に取れません。かき出した汚れはウエスでこまめに拭き取るようにします。

ある程度汚れが落ちたら、パーツクリーナーを使って徹底的に拭き取ります。場合によっては歯ブラシなども効果的。プーリーのほか、金属パーツもクリーニングします。

そうこうしているうちにディレーラー内部に残ったパーツクリーナーが乾きましたので、内部を確認し、可動部にメンテルーブで注油します。

裏側からも確認。普段はなかなか見られないですから。

プーリーをグリスアップして組み付け、リアディレーラーのオーバーホール完了!余計な潤滑油は拭き取ります。

次にブレーキのオーバーホールを行います。まずは現状確認。これはリアですが、シューがーすり減ってしまっています。

シューは消耗品ですので、ある程度すり減っていたらあまり悩まずスパッと交換しましょう。

ブレーキアーチを取り外し、台座をきれいにクリーニングしグリスアップ。

新旧シューを比較。古いシューはすり減っているのもそうですが、ゴムが硬化してしなやかさがなくなり、強くこするとポロポロ崩れてきます。これでは制動力を期待できませんね。

各可動部をパーツクリーナーでクリーニング→ウェスで拭き取り→可動部をメンテルーブで潤滑→ウェスで拭き取りし、新しいシューを付けて組み戻し。シューの位置・角度は、ホイールを付けてから微調整します。

フロントも同様の作業を行いますが、フロントのシューはそんなにすり減っていなかったので、今回は交換しません。

まだまだ作業は続きます。ここから、フロントダブル化のもう一つの要ともいえる、フロントディレーラーの交換をします。
まずはデフォルトのフロントディレーラーを取り外し、シートチューブをクリーニングします。

新しく付けるディレーラーは、FD-R440。プレスポのシートチューブ径に合わせて、バンドタイプのφ31.8をヤフオクで落札しました。取り付けマニュアルはこちらにありましたので、これを参考に組み付けます。
SI-5E60A-000-0

シフトレバーは、ブレーキレバー一体型を選びました。ST-RS200L。Clarisグレードの2速用レバーです。ヤフオクに程度の良い中古品がなかったのでこれは新品を購入しました。
デフォルトの左レバーを取り外し、同じ位置に来るように位置決めして固定します。ここで適当な位置に固定してしまうと、この後のワイヤー張り作業で痛い目にあうので、このあと位置を変えなくて済むように、位置やレバーを引いた感じなどをチェックしておきます。

左ブレーキレバーは後ろブレーキを担当しますが、ブレーキ関係はワイヤー含めて既存のものを再利用しますので、まずはブレーキワイヤーを張ってブレーキタッチを確認してみます。
レバーを引いてみると・・・めいっぱい引いてもブレーキがかからない!ワイヤーを張り直しても同じ。というか、ワイヤーの引き量が少なくて、レバーをめいっぱい引いてもブレーキアーチが少ししか動かないようです。
こういうときは、レバー内部の切り替えパーツをチェックします。やはり、ワイヤー固定金具が外側ではなく内部になっていました。つまり、レバーの支点と作用点の距離が短くなっていて、引き量が少なくなっています。
これはどういうことかというと、このタイプのブレーキレバーは、ワイヤー引き量の多いVブレーキと、ワイヤー引き量の少ないキャリパーブレーキ(ロードバイクによく付いているサイドプルブレーキ)の両方に対応できる設計になっていて、デフォルト位置が引き量の少ない方になっていたため、Vブレーキを正常に引くには引き量が足りなくなっていたのでした。

Vブレーキに対応した位置に固定金具を移動させました。写真を散り忘れましたが、裏側に+0番のネジで固定されたパーツがあり、これを外すと金具の位置を変更することができます。そういえば、プレスポデフォルトのブレーキレバーも、外側の位置にワイヤー固定金具がありましたね。
気を取り直してあらためてブレーキワイヤーを引き直し、リアブレーキを調整してブレーキの調整は完了!

続いてシフトワイヤーですが、レバーに新品のインナーワイヤーが付属(というか組み付けられていた)ので、このワイヤーを新たに引きます。アウターは使い回しします。インナーケーブルはこの位置でフロントディレーラーに固定します。

そしてクリーニングしたチェーンを張り、フロントディレーラーが正常に動作するように調整をしますが、写真で説明するのは困難なので省略!
ただ、フロントのアウターギヤにチェーンを掛けたところ、一定のタイミングでチェーンが詰まる症状が発生!何が起こっていたかというと・・・この写真を見てください。チェーンリングの歯の1つ(中央に見えている、ちょっと黒くなっている歯)が、どこかにぶつけてしまったのか潰れてしまっていました!何ということでしょう!地面にぶつけてしまったのでしょうか、この部分からチェーンがうまく外れず、チェーン詰まりのような症状が起きていたようです。
本当はヤスリがけで潰れて変形した部分を取り除くべきでしょうが、ちょうどいいヤスリを持っていないので、を仕方なく潰れた部分をプライヤーでちぎるように取り除きました。とほほ。でも変形した部分がなくなっただけで、この症状は嘘のようになくなりました。

無事にチェーンが回るようになりました。
以上で作業完了です。シルバーのクランク、チェーンリング、チェーン、スプロケが、小生好みのクラシックなバイク感を演出しています。

引きで眺めてもイイですね。

美しい!けど、まだ自転車としての信頼性は非常に低いですから、注意して乗らなければなりません。

ブレーキレバーは左右で異なっています。このちぐはぐ感が「コダワリのバイク」って感じがして自己満足感を高めてくれます。

取り外した古いパーツたちは、万が一元に戻すことがあったときのために保管しておきます。

というわけで、若草号のフロントダブル化の作業は何とか終了しました。
先ほども書いたとおり、このバイクの信頼性は今のところ非常に低いです。運用していくにつれ、色々なトラブルが出てくることでしょう。もっとも起こりそうなのは変速トラブルでしょうね。またクランクの収まりについても検証が必要です。注意して乗りつつトラブルを少しずつ解消していけば、より小生にマッチしたバイクになっていくに違いありません。人間と同じく、日々成長していく、それがバイクなのです!!

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