Androidスマホが楽器チューナーに!?3つのアプリを比較!これでチューナーを忘れたとは言わせない!

タイトルにしっかりと書きましたが、チューナーって言ってもテレビやラジオを視聴するためのチューナー(用例:地デジチューナー)ではなく、楽器を調律するためのチューナーね。楽器を弾かない人やピアニストな方にはぴんと来ないかもしれないけど、弦楽器や管楽器奏者、もちろんギタリストやベーシストたちロックな方々にとっても必須アイテムなのですよ。楽器が正しい音程を出せるように調整する「調律」「調弦」「チューニング」といった作業はもちろん、自分で出している音が「正しい」音程か常にチェックするためにも必要なものなのです。もちろん自分の耳で確かめられればいちばんいいのだけど、そんなことは素人にはなかなか難しいので、客観的な事実として音程の上下をチェックする機器は常に練習の友なのです。

まあそんなわけでまじめなプレーヤーなら楽器と一緒に常に持ち歩くチューナーなのですが、楽器以上に常に持ち歩いているのはやっぱりケータイですよね。そんなケータイというかスマホにチューナーを搭載してしまおうという素敵なアプリがあるのです!確かAppStoreにもあるという話を聞いたことがありますがそちらは分からないので、小生も使用しているAndroidMarketで探して見つけたのが以下の3つ。

DaTuner
gStrings Free
とりすチューナーあど風味

各楽器専用のチューナーも多数ありますが、調弦だけ(つまり、決まったいくつかの音に対する高低しか示してくれないチューナー)じゃなくリアルタイムに音程をチェックできそうなのはとりあえずこの3つかなと。ただ、アプリが3つあっても常に使うアプリは一つに決めて他は潔く捨てたほうがスマホにもやさしいし、どれが一番良いか検証してみることにしました。

というか、スマホでチューナーってよく考えると地味にすごいと思います。例えば、スマホで外気温を測定するためには温度センサーが必要だと思いますし、温度センサーがないスマホでは外気温の表示ってたぶんできないじゃないですか、でもチューナーの場合、特別なセンサーではなく受話口から入ってきた音声を解析するわけでしょ。専用のセンサーでもないのにそういうことができるってのがすごい。


とはいえ使い勝手や見た目というものは好みがあるし、精度が良くなければそれ以前の問題でそもそも使えたもんじゃありません。というわけで、小生の持てる限りの資源を使って「精度」の検証をしてみたいと思います。

検証に使用した器具は以下のとおり。

tuner01.jpg

一番左は、SEIKOのチューナー&メトロノームSQ100-77。チューナー機能としては、設定した音を出すタイプで、基準Hzの設定はもちろん、AとB(Bflat)が出せるので吹奏楽にも使える。
真ん中がIS11CA。今回の被検体を擁するスマホ。
右がKORGのチューナーCA-20。チューナーとしてはもっともスタンダードな形および機能だと思います。音を内臓マイクで拾って音程を表示するほか、画面上部のLEDの点灯によって音程のずれが瞬時に分かるという、必要最低限でありながら充分な機能を持っています。

さて、検証するアプリも基本的にはマイク(つまり受話口)から音を拾って音程を解析するタイプなので、SEIKOで基準となる音を出してそれをスマホに拾わせるというのが検証の基本的なスタイルになります。
したがって、まずSEIKOが正しい音程を出しているかチェックします。

tuner02_442ok.jpg

SEIKOからA=442Hzの音を出して、KORGでその音をチェックします。442Hzというのは何なのかというと、平たくいうとラの音です。もう少し詳しくいうとオーケストラ・チューニングの一点イといいまして、たいていのオーケストラが演奏前にチューニングをする音です。

tuner03_440ok.jpg

A=440Hzでチェック。440Hzというのは平たくいうとNHK時報(地デジでは無くなってしまいましたね・・・ラジオではたぶんまだ聞けます)「ポッポッポッポーン」の「ポーン」の音で、微妙に詳しくいうと世界共通の「ラ」の音です。ピアノの真ん中のドのすぐ上のラの音です。

tuner04_445ok.jpg

せっかくなのでA=445Hzもチェック。全ていわゆる「一点イ」すなわち「ラ」の音なのですが、どうしていろいろあるのかというと・・・小生が適当に解説してみますと、たぶんもともとはいろんなピッチの「一点イ」があったのが、1939年にロンドンで行われた国際会議で、「一点イ」を440Hzとしましょうという取り決めがなされ、おそらく工業製品なんかではこれが基準音となっていったのですが、伝統的なオーケストラでは昔からの習慣でそのオケ特有の「一点イ」が維持されたという面があるのではないでしょうか。そもそもいわゆるバロック時代はヴァイオリンの弦は生ガット(つまり羊の腸を繊維状にしてよじっただけのもの)なので張力も弱く、現代ほど高い音で調弦できませんでした。一説では、当時の「一点イ」は415Hzだったとかで、いわゆるバロック時代の音楽をやる人たちはたいていその音でチューニングしています。その後産業革命で弦を作る技術も発達し、生ガットに金属を巻きつけた現代と同じガット弦や、ガットの替わりにナイロンを芯に金属を巻いたナイロン弦や、すべて金属のスチール弦が登場し、弦楽器の弦はより張力を増し強く大きく高い音が出せるようになりました。基本的に基準音が高くなるほどはっきりとした華やかな音になるので、そういう音を目指してオーケストラのピッチも上がっていきます。オーケストラのピッチというのは、まさに産業革命の賜物なのです!余談ですが、オーケストラをバックに演奏をする独奏者には、楽器のピッチをわずかに上げてチューニングをし、オケよりわずかに上ずった音で演奏して音色を際立たせるといったテクニックもあるそうです。

閑話休題。検証作業を続けます。上記3つの写真はすべて、KORGのメーターがちょうど中央を指し、緑のランプが点灯しています。KORGのメーター左上に基準ピッチが表示されていますが、SEIKOと同じHzになっているのがお分かりでしょうか。以上のことから、SEIKOはばっちりのピッチで音を出しているということにします。いよいよ、アプリの検証に入ります。

DaTuner
とにかく音名が大きく表示されるのが特徴でしょうか。ばっちりのチューニングの時には画面が緑になるので視認性は大変良いです。

tuner11_Da440.jpg

440Hzの音を出したところ。Datunerは440.1Hzを示しています。

tuner12_Da442.jpg

442Hz。DaTunerの表示は442.1Hz。

tuner13_Da445.jpg

最後に445Hz。DaTunerの表示は444.9Hz。

全体を通して、±0.1Hzの精度で表示しています。

次行きます。

gStrings Free
見た目はダントツにクール。画面の色も変えられる。あとで検証しますが基準音を出すこともできます。

tuner21_gst442.jpg

tuner22_gst440.jpg

tuner23_gst445.jpg

感度設定が悪いのか(アプリの設定で調整できるようです)音をうまく拾ってくれないため、IS11CAの受話口にSEIKOのスピーカーをほとんど密着させた状態で検証。写真が小さくて分かりづらいですが、SEIKO=442Hz→gst442.4Hz、SEIKO=440Hz→gst440.7Hz、SEIKO=445Hz→gst444.8Hzと、DaTunerに比べると精度が落ちるというか、使えない精度といわざるをえません。また、見た目は良いですが、他の二つに比べ必要だと小生は思う表示がされません。つまり、今の基準ピッチはA=いくつで設定できているのか、ということが表示されないのです。むーん。見た目がクールなだけに残念さもひとしおです。

次。

とりすチューナーあど風味
見た目が大変かわいいです。基準ピッチをメイン画面で変えられるのでまあ便利といえば便利かも。他の2つは設定画面で変えます。でもそんなに変えることもないし、いつの間にか触ってしまって知らないうちに変わってたってのが怖いかも。まあDaTuner同様基準ピッチが常に表示されているのでまだ安心かなぁ。

tuner31_trs440.jpg

tuner32_trs442.jpg

tuner33_trs445.jpg

SEIKO=440Hz→とりす439.9Hz、SEIKO=442Hz→とりす441.4Hz、SEIKO=445Hz→とりす443.0Hz。440Hzはほぼ正確だが、440Hzから離れるにつれズレが大きくなる印象。あとで検証したところ446Hzはほぼ正確に表示していたので、なにかアルゴリズムにバグでもあるのだろうか?ともかく、肝心の442Hzがダメダメなので残念ながら使えません。むーん、見た目がかわいいだけに残念さもひとしおです。

gStrings Freeの音
gstは基準音を出すことができるので、これをKORGで読み取らせてみました。スマホのスピーカーから音が出ます。IS11CAは前面スピーカーなので、前からしっかりと出ます。

tuner41_gstsound442.jpg

tuner42_gstsound440.jpg

上は442Hz、下は440Hz。KORGの基準音をそれぞれに設定しています。SEIKOで音を出したときはど真ん中にぴたりと止まっていた針が見て分かるとおりど真ん中に止まりません。ここまでシビアにチューニングするかどうかは別問題ではありますが、信頼性という面ではちょっと残念な結果です。

まとめると、精度的に一番信頼できるのはDaTunerということになりました。

ついでに、B(Bflat)でもチェック。

tuner51_Bflatcheck.jpg

SEIKOは正しい音を出しています。

さてDaTunerは、と。

tuner52_DaBflatok.jpg

完璧!3つの基準ピッチが442Hzになっているのがまず分かると思います。そしてKORGはB♭で針はど真ん中。SEIKOももちろんB♭を出しています。そしてDaTunerはA#で画面したのメーター(というかゲージ?)はど真ん中、色も緑。ばっちりです。

というわけで、当方のIS11CAではDaTunerが最強ということが分かりました。ただスマホによるかもしれません。マイクやスピーカーの物理的な性能によるかもしれませんし。チューナーアプリを利用される方はできれば検証してみてはいかがかなと思います。

そのうち、設定項目の解説なんかもしてみるかもしれません。全部英語でしかもわりと専門用語も出てきますから。でも設定画面でその項目のヘルプが簡単に見られるのはうれしいかも。もちろんヘルプも全て英語ですが。

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