男の~旅は~一人旅~♪(一番星ブルース)

毎日そこそこしやわせなんだろうなあ。パチンコに勝つ日もあれば勝つ日もあり、ヒヨッコのあたくしを見捨てず叱咤激励してくれる上司もいて、仕事もそこそこ順調。あたくしのつたない話を聴いてくれる人もいる。たぶんもうしばらくは、この状態を維持し続けるんだろうな。

けど時々、なんかこう、大声で叫びたくなることがある。何も考えず、出たとこ勝負で生きていきたくなる。なんだろう、とてもとても稚拙な表現をするとすれば、夢を現実にしたい!そう思ったり。

夢といったって、どういう職業に就くとかそういった建設的で分かりやすい夢じゃない。夢というよりは妄念だし、建設的であるどころか抽象的で漠然とした幻想だ。学校にも行かず仕事もせず、世界中を旅して歩きたい、とか、タイムマシンで未来に行って機械に囲まれて何不自由なく暮らしたい、とか、白馬に乗った王子様が突然やってきてあたしは玉の輿♪、とか。同じようなことはたぶん誰もが夢に描いたことがあって、その時はたぶんそれは「理想」なんだけど、冷静になった次の瞬間「妄想」となってしまう類いのもの。

ともかく、妄想に囲まれたままじゃ生きていけないから、自分を現実に引き止めるためのネタが欲しいわけ。この現実も、そこそこいいものだ、と思えるような、そんなネタ。言葉を換えれば、明日が待ち遠しくなるような、そんなネタ。物質的なものでも精神的なものでもかまわないから、これがあれば明日もがんばれる!と思えるような、そんなものを日々欲しているのですよ。

前置きが長くなったけど、『トラック野郎 御意見無用』という映画を見たのです。菅原文太と愛川欽也主演の、文字通りトラック野郎の物語です。はっきり言って、汗臭いし汚いし乱暴だし卑猥です。昨今のおしゃれな若者がカップルで見たりするともう大変です。でも、あたくしは見ました。だって、これはこれで、ロマンチックなんだもの。

宮崎駿監督作品『紅の豚』のキャッチコピーに『カッコイイとは、こういうことさ』というものがありますね。なんだかこのコピー、年を重ねるほどに胸にじんとくる感じがします。菅原文太扮する一番星は、ケンカ早いし助平だけど、かっこいい。愛川欽也扮するジョナサンも、お調子者だしケンカは弱いけど、かっこいい。そうか、こういう「かっこいい」人物が見たいから、こんな古臭い映画を引っ張り出しているのかもしれないな。ちょっと前は、『明日に向かって撃て!』というアメリカン・ニューシネマを見ました。主人公のブッチとサンダンス・キッドの二人組みは実在の銀行強盗がモデルらしいです。彼らもかっこよかったな。完全に包囲された警官隊の中に満身創痍で突っ込んでいく二人、それをストップモーションで表現したラストシーンはかなり強烈で正直、呼吸をするのも忘れるくらいでした。ハッピーエンドじゃない結末、でもそれに向かって突進していく・・・彼らのほんの百分の一でもいいから、あたくしに勇気と、人情と、そして無鉄砲さがあれば、もっと思い悩むことのない人生がおくれそうなのに。

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なーんて、そんなに悲観しないよ。よく考えてみて、そういうものが欲しくて、あたくしは日々精進してるんだよね。ボンクラでちゃらんぽらんで浮気性なあたくしはしばしばその気持ちを忘れそうになるから、映画を見るなりなんなりして、いつでもそれをキープし続けないと。そうしていれば、いつか本当に、かっこいい自分になっているはず。たぶん自覚はないだろうな。でも、その時には、まわりをもっと穏やかな目で見られるようになってるはず。そう信じたい。

アメリカン・ニューシネマはアメリカン・ドリームに取って代わられた・・・そうなのか。歴史的に見れば・・・そうなんだろうな。『俺たちに明日はない』も『真夜中のカウボーイ』も見た。さらに古いが『ウエスト・サイド物語』も『理由なき反抗』も見た。ハッピーエンドはなくとも、物語の最後には、たった一歩でもいいから前に進んでる。そんな映画が好き。

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