ストップモーション

東急で、おばさんに
「ステキな自転車ね」って言われた!!
ちょーうれしかった。
「あ、ありがとうございます!」
といったら、おばさん、
「ほんとステキね。どこ製なの?」
と。びーちくるーざーだから日本ではあまり見かけないデザインだ。そのため
おばさん、どこか外国で生産された自転車だと思ったのだろう。

なんと答える?
デザイン的には、もちろんアメリカ由来だ。しかし、生産国は中国。メイドイ
ンチャイナ。

「中国製です」
と小生は正直に答える。
するとおばさん、
「あらそう、デザインとか真似するのが上手だからねぇ」
と、やや非難めいた発言をなさった。
物腰や服装なんか、割と上品なおばさんだったので言葉遣いは丁寧だが。
小生的に意訳すると、
「中国製か!あの国はなんでもパクるよな!ファッキン!」
見たいな感じ。いや、おばさんの発言のニュアンスがね。

でも、おばさん、ちょっと勘違い・・・なのか、小生の言葉足らずなのか。
中国製は中国製。けど、中国国内で生産されたモノ、なのであって、
つまり、日本かどこかの会社が設計とかして、中国国内の工場で生産されたっ
てことなので。
だから、ちまたにあふれる衣料とか電化製品とかと同じさ。

でもおばさん、中国で“勝手に”作られた“まがい物”という風にとらえちゃっ
た。
おばさんは、もしかしたら中国製のコピー商品なんかを掴まされて痛い目にあっ
た苦い経験をお持ちだったのかも。その経験を、記憶の奥底に封じ込めていた
そのおぞましき記憶を、小生の思慮のない言葉がえぐり出してしまったのかも
しれない。

小生はこの時、
「いや、生産国は中国ですけど、この自転車のデザインはもともとアメリカ発
祥のもので、ビーチクルーザーという名前のとおり、サーフボードなんか持っ
て海に遊びに行くための自転車なんですよ。ちなみにこの自転車はおそらく日
本国内のメーカーで販売してるものなんですよね。中国製といっても、小生が
着ている服もおばさんのも、全部中国や台湾や東南アジア製じゃないですか」
などと弁明すべきだったんだろうか。

「でも、ホントきれいなカタチね、ふふふ」

と、言葉もない小生をよそにおばさんは何事もなかったかのように笑顔で立ち
去っていった。
小生は、ただ会釈しておばさんを見送ることしかできなかった。

7月の昼下がり、近くのスーパーで、たった20秒程度の心のせめぎあいで
した。

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